こんなお悩み、ありませんか?
- ✔キッチンカー開業で借金をしても大丈夫なのか不安
- ✔借入額は月の手残りの何割までに抑えるべきか知りたい
- ✔借入150万円を借りた場合の返済額を具体的に知りたい
タケ(13年オーナー)
借入額の目安は「月の手残りの3割以内」。この基準を守れば、借金は開業を早める味方になる。
💡 この記事でわかること
この記事を読むと、次のことがわかります。
- 借金のメリット・デメリットをフラットに比較した結果
- 自己資金と借入の黄金比「3対7」の考え方
- 日本政策金融公庫の創業融資という選択肢と審査で見られるポイント
- 借入額の目安「月の手残りの3割以内」の考え方
- 借入150万円のケースの返済シミュレーション
移動販売を13年続け、最高月商500万円を達成してきた経験から、結論を先に伝える。月の手残りで無理なく返せる範囲なら、借金は前向きに使ってよい。
結論:返せる範囲なら借金は「悪」ではない
*Photo by Matheus Bertelli on Pexels*
借金そのものが危険なのではなく、返済額が手残りを超えることが危険だ。月の手残りが20万円ある状態で、月返済3万円なら負担割合は15%に収まる。この水準なら生活も事業も回せる。
逆に手残り15万円に対して月返済10万円を組むと、負担割合は66%まで跳ね上がる。1か月でも売上が30%落ちれば返済が滞る。借りる前に「返せる金額か」を数字で確認することが第一歩だ。
開業資金の全額を貯金でまかなおうとすると、開業が1〜2年遅れることも多い。13年の現場では、適切な借入でスタートを早めた人ほど回収も早かった。 (→ 関連:キッチンカー開業のクラウドファンディング活用術|資金調達と集客を同時にする方法【13年オーナー】)
キッチンカー開業にかかる初期費用の目安
*Photo by Kampus Production on Pexels*
キッチンカー開業の初期費用は、車両を中古で揃えるか新車で架装するかで大きく変わる。中古車両なら150万〜250万円、新車架装なら350万〜500万円が目安になる。
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これに加えて、調理設備に30万〜80万円、保健所の営業許可や登録に5万〜10万円、開業当初の運転資金として50万円ほどを見ておきたい。合計すると最低でも235万円前後が必要になる計算だ。
タケ(13年オーナー)
自己資金と借入の黄金比は「3対7」を目安にする
初期費用の全額を借入でまかなうのは危険です。目安として、必要資金の3割を自己資金、7割を借入でまかなう「3対7」のバランスを意識してください。たとえば必要資金が250万円なら、自己資金75万円・借入175万円という配分になります。
なぜ3割を自己資金で持つのか。理由は2つあります。1つ目は、借入額が減れば毎月の返済も軽くなり、売上が落ちた月でも耐えやすくなるからです。2つ目は、後述する日本政策金融公庫の創業融資では、自己資金の額が審査の重要な判断材料になるからです。
自己資金がゼロに近い状態だと、審査で「計画性が不足している」と見られやすく、希望額が通りにくくなります。開業を決めたら、まず自己資金を貯めることが最初の一歩です。
タケ(13年オーナー)
キッチンカーの借入は日本政策金融公庫の創業融資が第一候補
*Photo by Kampus Production on Pexels*
開業資金を借りるなら、まず検討したいのが日本政策金融公庫(政府が100%出資する政策金融機関)の創業融資です。民間の銀行に比べて創業前・創業直後でも借りやすく、金利も低めに設定されているのが特徴です。
創業融資とは何か
創業融資は、これから事業を始める人や開業して間もない人向けの融資制度です。まだ営業実績がない状態でも、事業計画の中身と自己資金の準備状況で判断してもらえます。キッチンカーのように実店舗より初期費用が小さい業態は、比較的計画が立てやすく相性のよい借入先です。
金利と返済期間の考え方
金利は制度や条件によって変わりますが、創業向けの融資は年2%前後に収まることが多く、民間のフリーローン(金利年10%を超えることもある)より大幅に低めです。返済期間は運転資金でおおむね5〜7年、設備資金で7〜10年程度が一つの目安になります。期間を長くすれば月々の返済は軽くなりますが、そのぶん利息の総額は増える点は覚えておいてください。
審査で見られる3つのポイント
創業融資の審査で重視されるのは、次の3点です。
- 自己資金:必要資金のうちどれだけ自分で用意できているか(3割が一つの目安)
- 事業計画:売上と経費の見通しが数字で具体的に描けているか
- 経験・準備:その業種の経験や、開業に向けた準備がどこまで進んでいるか
とくに自己資金と事業計画は必ず見られます。「月商いくらで、原価と経費を引いて手残りいくら、そこから毎月いくら返す」という流れを数字で説明できるようにしておくと、面談がぐっと通りやすくなります。逆に、通帳の残高だけを見せて「なんとなく借りたい」では、まず希望額は通りません。
⚠️ 「自己資金ゼロで満額」は危険
「自己資金なしで満額借りたい」という相談をよく受けますが、これは審査で通りにくいうえに危険です。借入だけで開業すると開業初月から返済が始まり、売上が立つ前に資金が尽きるリスクが高くなります。最低でも必要資金の3割は自分で用意してから動きたいところです。
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借金のメリット・デメリットを比較する
*Photo by Kampus Production on Pexels*
借入を使うかどうかは、メリットとデメリットをセットで見て決めたい。感覚ではなく数字で判断することが失敗を防ぐ。
メリット
- 開業時期を1〜2年早められ、その分の利益を先に得られる
- 手元資金を50万円ほど残せて、売上が落ちた月も乗り切れる
- 日本政策金融公庫の創業融資なら金利2%前後と低く抑えられる
デメリット
- 元金に加えて利息が発生し、150万円借りれば総額で10万円前後上乗せになる
- 売上が30%落ちても返済額は変わらず、固定費として重くのしかかる
- 返済が滞ると信用情報に傷がつき、次の借入が難しくなる
メリットが上回るのは、返済額を手残りの3割以内に抑えられるときだ。この基準を割り込むなら、借入額を減らすか開業を遅らせる選択を勧める。
借入額の目安は「月の手残りの3割以内」
*Photo by YU HSIU CHOU on Pexels*
手残りの3割を上限にする理由
無理のない借入額を決める基準は、月の手残りの3割以内を返済に充てることだ。手残り20万円なら月返済6万円まで、手残り30万円なら月返済9万円までが上限になる。
なぜ3割かというと、残り7割で生活費と次の仕入れ、車両のメンテナンス費をまかなう必要があるからだ。返済が手残りの5割を超えると、タイヤ交換15万円のような突発出費に耐えられなくなる。
開業1年目は2割以内に抑える
13年の現場感覚では、開業1年目は売上が安定せず手残りが月15万円を下回る月も出る。そのため初年度は2割以内に抑え、軌道に乗ってから繰り上げ返済する組み方が安全だ。
キッチンカーは天候・出店場所・季節に売上が大きく左右される。梅雨や真夏、真冬は客足が落ちやすく、想定どおりにいかない月が必ず出てくる。返済計画は「調子のいい月」ではなく「悪い月」を基準に組んでおくと崩れにくい。
出店料も固定費として効いてくる。相場感は移動販売の場所代(出店料)の相場は売上の10〜30%で確認しておきたい。
返済シミュレーション:借入150万円のケース
*Photo by Kuan-yu Huang on Pexels*
具体的に借入150万円・年利2%・返済期間5年(60回)で組んだ場合を見てみよう。月の返済額は約2万6千円、利息総額は約7万8千円になる。
月商80万円・手残り20万円のキッチンカーなら、返済2万6千円は手残りの13%にあたる。3割の基準を大きく下回り、十分に無理のない水準だ。仮に売上が30%落ちて手残り14万円になっても、負担割合は19%で収まる。
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返済期間を7年(84回)に延ばせば月返済は約1万9千円まで下がるが、利息総額は約11万円に増える。早く返したいなら5年、毎月の負担を軽くしたいなら7年と、手残りに合わせて選びたい。
| 借入額 | 期間 | 月返済 | 利息総額 |
|---|---|---|---|
| 150万円 | 5年 | 約2.6万円 | 約7.8万円 |
| 150万円 | 7年 | 約1.9万円 | 約11万円 |
| 200万円 | 5年 | 約3.5万円 | 約10.4万円 |
この表はあくまで年利2%で試算した目安だ。実際の金利や返済回数は借入先や条件で変わるため、契約前には必ず金融機関の返済表で確認してほしい。大切なのは「毎月いくら返すのか」を、開業前に手残りと並べて数字で見ておくことだ。
返済が苦しくなる前に打てる手
*Photo by Ela Jochim on Pexels*
万が一、売上が想定の70%にとどまり返済が苦しくなったら、早めに金融機関へ相談したい。返済期間を延長する「リスケジュール」を使えば、月返済を2万6千円から1万5千円へ下げられる場合がある。
出店日数を週4日から週6日へ増やし、月商を80万円から110万円に伸ばす方法も現実的だ。固定費は変わらないため、増えた売上の6割前後がそのまま手残りになる。
延滞を1回でもすると信用情報に最長5年記録が残る。返せないと感じた時点、つまり手残りの3割を返済が超えた月が、相談すべきサインだ。
現場で見てきた「返済で詰まる」パターン
13年の間、返済で苦しくなった人には共通点があった。多いのは、開業時に車両や設備にお金をかけすぎて、運転資金を残さなかったケースだ。新車でピカピカのキッチンカーを用意したものの、開業直後の売上が想定の半分で、手元の現金が2〜3か月で尽きる——という話は珍しくない。
もう一つは、返済額を「月商」ベースで考えてしまうパターンだ。判断すべきは月商ではなく手残りである。月商80万円でも、原価・出店料・仕込み場代・ガソリン代を引くと手残りは20万円ということはよくある。返済は必ず手残りを基準に組んでほしい。
キッチンカー開業の借金に関するよくある質問(FAQ)
Q. 自己資金ゼロでもキッチンカーは開業できますか?
不可能ではありませんが、おすすめしません。自己資金がないと創業融資の審査で不利になり、希望額が通りにくくなります。仮に全額借りられても、開業初月から返済が始まるため、売上が立つ前に資金が尽きるリスクが高いです。最低でも必要資金の3割は自分で用意してから動くのが安全です。
Q. 日本政策金融公庫と銀行のどちらがいいですか?
創業時はまず日本政策金融公庫の創業融資を検討するのがおすすめです。実績のない開業前でも相談しやすく、金利も年2%前後と低めだからです。民間銀行は創業直後だと審査のハードルが高くなりがちです。公庫で実績を作ってから、拡大時に銀行を使うという順番が現実的です。
Q. 借入は開業前と開業後、どちらで申し込むべきですか?
創業融資は開業前〜開業直後が最も使いやすいタイミングです。時間が経つほど「創業」の枠から外れ、直近の売上実績で判断されるようになります。開業計画が固まり、車両の見積もりと事業計画書が用意できた段階で相談に行くのがよいでしょう。
Q. 返済期間は5年と7年、どちらを選ぶべきですか?
手残りに余裕があるなら利息総額の少ない5年、開業1年目で売上が読めないなら月々の負担が軽い7年が無難です。150万円の借入だと、5年で利息約7.8万円・月返済約2.6万円、7年で利息約11万円・月返済約1.9万円が目安です。迷ったら長めで組み、余裕が出た月に繰り上げ返済する方法が柔軟です。
Q. 副業でキッチンカーを始める場合も借入できますか?
できます。ただし本業の収入があると「返済原資がある」と見られる一方、事業への本気度を問われることもあります。副業でも事業計画と自己資金をしっかり用意しておけば評価されます。副業なら週末出店から小さく始め、手残りを確認しながら借入額を決めると失敗しにくいです。
タケ(13年オーナー)
まとめ
キッチンカー開業の借金は、基準を守れば前向きに使える道具だ。
📖 あわせて読みたい
- 借金は悪ではなく、返済が手残りを超えることが危険である
- 初期費用は自己資金3割・借入7割の「3対7」を目安に配分する
- 借りるならまず日本政策金融公庫の創業融資(金利2%前後)を検討する
- 借入額は月の手残りの3割以内を返済に充てる範囲に抑える
- 開業1年目は売上が不安定なため、返済は2割以内が安全である
- 借入150万円・5年なら月返済は約2万6千円、手残り20万円の13%に収まる
- 返済が3割を超えたら、延滞する前にリスケジュールを相談する
基本公式:月返済額 ≤ 月の手残り × 0.3
この公式を守れば、借金は開業を早める味方になる。
ホリイ タケシ(タケ)
たこ焼き屋オーナー。最高月商500万円を達成した経験から、「キッチンカー月商100万稼ぐ」をコンセプトに発信中。








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