この記事で解決できる悩み
- キッチンカーの仕込みは自宅でできるのか知りたい
- 仕込み場所の許可は必要で、何を準備すればいいのか知りたい
- 仕込み場を用意できない場合の代替手段・選択肢を知りたい
たこ焼き移動販売13年目、最高月商500万円を達成したタケが解説します。キッチンカーを開業するにあたって「仕込み場所をどうするか」は多くの方が最初に悩む問題です。
この記事を読めば、仕込み場所の基本的な知識と解決策の3パターンがすべて理解できます。
💡 この記事でわかること
この記事を読めば、次の3つがすべて理解できます。
- なぜ自宅での仕込みが原則できないのか、その保健所基準の理由
- 仕込み場所を解決する3つの方法と、6つの具体的な選択肢
- 仕込み場所を持つことのメリット・デメリット
最初に知っておくべき基本:自宅での仕込みは原則できない
前提として、自宅では仕込みをしてはいけません。
これは保健所が定める基準です。営業許可を受けた施設以外での食品の仕込みは認められていません。
💡 「仕込み」とは何を指すか
仕込みとは、調理前に行う下準備のことです。野菜をカットする、から揚げであれば鶏肉に味付けをする、といった調理工程の前段階の作業を指します。
ただし、商材や作業の内容によっては「仕込み場を用意しなくても良い場合」もあります。何が「仕込み」に該当するかは商材によって異なるため、自分が扱う商材と調理工程を地元の保健所に確認することが必須です。
業界の実態:自宅で仕込みをしている業者もいる
少し触れにくい話ですが、業界ではまだ自宅で仕込みをしている業者が実際にいます。
ネットでもあまり語られていない事実で、業界の組合やメディアでもあまり触れられていません。ただし、これは保健所の基準を満たしていない行為です。
固定店舗を持ちながらキッチンカーをやる方が増えてきているため、仕込み場問題は業界として少しずつ改善されています。
⚠️ 「みんなやっているから大丈夫」は通用しない
自宅での仕込みは規則違反です。営業停止・廃業のリスクがあります。正しい方法で仕込み場所を確保してください。
仕込み場所を解決する3つの方法
仕込み場所の問題を解決するには、大きく分けて3つのアプローチがあります。
方法①:キッチンカーとは別に仕込み場所を準備する
別の場所に仕込み場所を確保する方法です。いくつかの選択肢があります。
選択肢1:1から仕込み場を作る
自分が所有する建物や土地に仕込み場を作るパターンです。初期投資は大きいですが、自由度が最も高いです。
選択肢2:固定飲食店を営みながらキッチンカーを運営する
最近増えている形態です。固定店舗とキッチンカーを両立させるパターンで、固定店舗の厨房を仕込み場として活用します。
選択肢3:飲食店の居抜き物件を仕込み場に使う
コロナ禍以降に増えた活用方法です。居抜き物件を仕込み場所として借り、場合によってはその前で出店するケースも生まれています。
選択肢4:知り合いの飲食店を使わせてもらう
キッチンカー業者の横のつながりから、固定店舗を持っている知り合いに仕込み場を貸してもらう方法です。費用交渉をすれば、比較的安く場所を確保できることがあります。
選択肢5:同業者で仕込み場をシェアする
仕込み場を確保できていない複数の業者同士で、一つの場所をシェアして使う方法です。費用分散できるメリットがあります。
選択肢6:レンタルキッチンを使う
近年レンタルキッチンが増えています。多くのレンタルキッチンは飲食店営業許可を取得しているため、仕込みができる環境です。
💡 レンタルキッチンの注意点
商材によっては使用できない場合もあります。利用前に保健所とレンタルキッチンのオーナーに確認してください。
方法②:仕込みができるキッチンカーを作る
キッチンカーの車内に仕込みができる設備を設ける方法です。
2021年6月1日に施行された改正食品衛生法により、キッチンカーの営業許可は全国統一されました。現在は1類・2類・3類で区分されています。
キッチンカーで仕込みをするには「3類の営業許可」が必要です。
3類になる理由は水の使用量が多いためです。仕込み作業では食材を洗う水、機材を洗う水が大量に必要になります。保健所への確認でも「水は200L以上は用意してほしい」と言われる水準です。
3類キッチンカーに必要な主な設備:
| 設備 | 内容 |
|---|---|
| 3層シンク | 手洗い用・食材洗い用・機材洗い用の3つ |
| 給排水タンク | 200L以上の上下水タンク |
| 給湯器 | 都道府県や商材によって必要 |
タケ(13年オーナー)
要するに、固定店舗と同等の設備をキッチンカーの中に収める必要があります。仕込みができるキッチンカーを作るハードルは高く、車両サイズも大型になります。
方法③:仕込みが不要な商材・方法を選ぶ
仕込み場所を用意しなくても済む選択肢もあります。
仕込み不要な商材を選ぶ:
- 綿あめ
- ホットドッグ(食材を現場で組み合わせるだけの場合)
食材をカットする工程がなく、現場で簡単な調理・組み立てだけで完成する商材であれば、仕込み場所が不要になることがあります。
仕込みが必要な工程を外注する:
- カット野菜を仕入れる(自分で野菜をカットしない)
- から揚げ用の鶏肉をカット・味付け済みの状態で仕入れる
- 加工済みの食材を活用して、仕込み工程を外部に任せる
⚠️ 外注すると原価が上がる
仕込みを外注することで手間は省けますが、原価コストが上がります。利益計算をした上で判断してください。また、手作り感やこだわりが出しにくくなるデメリットもあります。
仕込み場所があることのメリット・デメリット
メリット
①こだわったものが作れる
仕込み場があれば手作り度・こだわり度が一気に上がります。「自分が理想とする商品を作りたい」という方には仕込み場所は必須です。
②売上を上げるための事前準備ができる
大量の売上を上げるためには、出店前の事前仕込みが重要です。全ての工程を現場でやろうとすると限界があります。仕込み場で前日・当日朝に準備できることは、回転数を上げる上で重要な要素です。
③洗い物がラク
洗い物が多い商材には仕込み場所が必須です。広いスペースとたっぷりの水が使えることが効率化につながります。
④水を気にせず使える
キッチンカー内では使える水に限りがありますが、仕込み場所では気にせず水を使えます。
デメリット
①費用がかかる
場所を借りる場合は家賃がかかります。また仕込み場所の営業許可の申請費用・設備費も必要です。
②営業許可の申請が必要
キッチンカーの許可とは別に、仕込み場所の飲食店営業許可を取得する必要があります。許可は5年更新で、申請の手間もかかります。
タケ(13年オーナー)
よくある質問(FAQ)
Q. 保健所への確認はどのタイミングでするべきですか?
できるだけ早い段階で、「何を売りたいか・どんな調理工程か」を決めてから相談に行くのがベストです。商材と調理工程によって必要な設備が変わるため、キッチンカーの製作前に確認しておくと作り直しのリスクがなくなります。
Q. 仕込み場所の営業許可はどこで申請しますか?
仕込み場所の住所を管轄している保健所で申請します。キッチンカーの営業許可とは別の申請になります。
Q. レンタルキッチンはどこで探せばいいですか?
「レンタルキッチン + 地域名」で検索すると地元のレンタルキッチンが見つかります。利用前に飲食店営業許可を持っているかどうか、自分の商材が使用可能かどうかを確認してください。
Q. 仕込みが必要かどうかは自分で判断できますか?
判断は難しいです。同じ商材でも保健所の判断が地域によって異なることがあります。「仕込みが必要か不要か」は必ず最寄りの保健所に確認してください。
Q. キッチンカー内に仕込み設備を設ける場合、費用はどのくらいかかりますか?
3層シンク・大型給排水タンク・給湯器が必要で、車両も1.5tトラック以上が必要になります。通常のキッチンカーに比べて初期投資が大幅に増えます。具体的な金額はキッチンカー製作業者に見積もりを依頼してください。
まとめ:仕込み場所の問題は3つの方法で解決できる
キッチンカーの仕込み場所を解決する3つの方法
- ✅①別途仕込み場所を確保する(1から作る・固定店舗を持つ・居抜き物件・知人の飲食店・同業者シェア・レンタルキッチン)
- ✅②仕込みができる設備をキッチンカーに設ける(3類営業許可・3層シンク・200L以上の水が必要・1.5tトラック以上が必要)
- ✅③仕込みが不要な商材・外注できる工程を選ぶ(綿あめ・ホットドッグ等、またはカット野菜・外注品を仕入れる)
自宅での仕込みは保健所の基準で原則不可です。自分の商材と調理工程に合わせて3つの方法の中から選択し、保健所への確認を早い段階で行ってください。
タケ(13年オーナー)

