この記事で解決できる悩み
- 雨の日に出店するときの対策を知りたい
- 雨に強い・弱い出店場所の違いを知りたい
- 風対策を怠るとどんな危険があるか知りたい
たこ焼き移動販売13年目、最高月商500万円を達成したタケが解説します。キッチンカービジネスは天候に大きく左右されます。どれだけ経験を積んでも雨の日・風の強い日の対策は永遠の課題です。この記事では実際の現場で起きた出来事をもとに、雨対策・風対策の具体的な方法をお伝えします。 (→ 関連:エルフ1.5tトラックのキッチンカーで8ナンバー車検を通す方法【実例・構造条件まとめ】)
💡 この記事でわかること
雨に弱い/影響されにくい出店場所の違いと雨対策アイテム3選、雨の日の注意点6項目、風対策の実践方法を解説します。
キッチンカーにとっての雨の影響
移動販売は「屋外で営業する飲食業」です。固定店舗と違い、雨を防げる建物がありません。
キッチンカーの雨対策の第一歩は「どの出店場所が雨に強くて、どの出店場所が雨に弱いか」を正確に把握することです。
雨に弱い出店場所
以下のような場所は雨になると売上が大幅に落ちます。
- 公園
- 遊園地
- 運動場
- 河川敷
屋根がなく、地盤が土でぬかるむ場所が典型的です。
タケ(13年オーナー)
河川敷など増水リスクがある場所は、大雨の際に出店自体が中止になることも珍しくありません。
比較的雨に影響されにくい出店場所
以下の出店先は雨でも売上が落ちにくい傾向があります。
- パチンコ屋の駐車場
- スーパーの店頭
- ホームセンターの店頭
特にパチンコ屋の駐車場は「屋外でも雨が降っても関係なく来客がある」という特性があり、雨の影響を最も受けにくい出店先のひとつです。
スーパー・ホームセンターでも以下の条件を満たしていると集客への影響が少なくなります。
雨でも集客しやすい出店条件
- ✅店頭から近い位置に出店できる
- ✅出店位置に屋根がある、もしくは近い
- ✅来店客が車で来ることが多い立地
屋根があるかどうかは、出店交渉の際に確認しておくべき重要な条件です。
買取案件は雨天リスクを回避できる
キッチンカー業界には「買取(かいとり)」という案件形式があります。
💡 買取案件とは
事前に決まった食数を買い取ってもらい、売上が保証されている案件です。例えば「たこ焼き100食×600円=60,000円」として買い取ってもらえば、当日雨が降ってお客さんが来なくても60,000円の売上は確保できます。
買取案件は組合の出店募集で情報が出ることもありますが、自社のホームページへの直接依頼も多いです。ホームページに「出店依頼」ページを設けておくことで、法人や企業からの買取依頼が来やすくなります。SNSから依頼が来ることもありますが、買取案件はホームページからの直接依頼の方が多い印象です。
雨の多い季節には積極的に買取案件を探すことが、売上の安定につながります。
雨対策アイテム3選
アイテム①:屋根付きキッチンカー(跳ね上げ式ボディ)
キッチンカーのボディが跳ね上げ式になっているタイプです。扉を上げると屋根代わりになり、販売口の上に雨がかかりません。製作時に仕様として組み込むタイプで、後付けには向きません。
アイテム②:オーニング
キャンピングカーによく使われる後付け式の屋根です。雨が降っていない時は収納でき、雨の時だけ展開できます。
タケ(13年オーナー)
アイテム③:傘・タープ
車に取り付けるタイプではなく、外に設置するものです。傘はおしゃれなキッチンカーによく使われており、店の雰囲気づくりにも向いています。
⚠️ 傘・タープは風に最も弱い
傘やタープは3種類の中で最も風に弱く、飛ばされやすいです。お客さんが近くにいるときに飛んだ場合の危険を常に意識してください。強風の兆候があれば早めに撤収することが最優先です。
雨の日の出店で注意すべき6項目
①発電機
発電機は「野外使用」と記載があっても、雨ざらしの状態での使用は故障の原因になります。
雨の日は屋根がある場所に移動させるか、屋根がない場合は濡れないように工夫が必要です。
発電機の上に板を置いて雨を防ぐ方法がありますが、排気口を塞がないことが絶対条件です。排気口を塞ぐと発電機が止まります。
②リールコード
軒先で電源をお借りするときや、発電機から離れた場所に電源を供給するときに使います。
コンセント部分が濡れると漏電の危険があります。リールコードと接続部は発電機と同様に、雨に濡れない工夫が必要です。感電事故は命に直結するため、対策を怠らないでください。
③照明
⚠️ 雨の日は照明が割れることがある
タケ自身が経験した出来事ですが、雨の日に使用していた照明が割れました。雨が原因かどうかは断言できませんが、ずぶ濡れ状態で使っていたことは確かです。割れた破片でお客さんに怪我をさせる可能性があるため、雨の日の照明の状態は出店前に必ず確認してください。
④靴
雨の日の設営は靴がびしょびしょになります。長靴を常に車に積んでおいて、雨が降ったらすぐ履けるようにしておくことをおすすめします。
靴下・靴が濡れたまま数時間の営業をするのは、体への負担が大きいです。冬場は特に足先の冷えが体調に直結します。
⑤服装
カッパを用意しておいてください。服がびしょびしょのまま営業するのは見栄えが悪く、信頼感にも関わります。固定の飲食店であれば濡れた服で営業することは考えられないので、移動販売でも同じ意識を持つことが大切です。着替えも1セット積んでおくと安心です。
⑥車内への雨の侵入
雨の日は濡れた靴で車内を出入りするため、車内の床が汚れます。汚れ防止のマットを車内の出入り口に敷いておくことで、車内の衛生管理がしやすくなります。
また風雨が強い日は車内に雨が入り込みやすいため、窓を閉めた状態で営業することも考慮してください。
雨の日の集客対策
SNSでプッシュ型の情報発信をする
雨の日こそSNSから「来たくなる情報」を発信することが有効です。
LINE公式アカウントやInstagramで「今日雨でも〇〇に出店しています」「雨の日限定でトッピング増量します」など、能動的に情報を届けることで集客の底上げができます。
地元密着で「あそこに行けばいる」と思ってもらう
移動範囲を広げすぎると、お客さんが「どこにいるかわからない」状態になります。特定のエリア・特定の場所に繰り返し出店することで「あそこに行けばあのお店がいる」という認知が積み上がります。
リピーターになったお客さんは雨の日でも来てくれる可能性が高いです。
雨に影響されにくい現場を探し続ける
「雨でも絶対に売れる場所」は存在しません。ただ「雨の日でも比較的売れやすい場所」は経験の中で見えてきます。
常にアンテナを張って新しい出店先を開拓し続けることが長期的な安定につながります。「今の出店先が最高」と思った瞬間から成長は止まります。
雨天時は他の収入源を持つ選択肢もある
雨が多い梅雨の時期や台風シーズンは、キッチンカーの売上が安定しにくいです。そのような時期に別の収入源を持っておくことも、経営リスクを分散させる現実的な選択肢です。
キッチンカーの風対策
雨と同じくらい重要なのが風対策です。风が強い日に設営物が飛ぶと、お客さんへの重大な怪我につながります。
風対策①:販促物は車にくくりつける
看板をただ立てかけているだけでは、風で簡単に飛ばされます。インシュロック(結束バンド)やロープを使って、車体にしっかりくくりつけてください。
くくりつけていても飛ばされるのが屋外営業の怖さです。くくりつけることは「最低限の対策」であって「完璧な対策」ではありません。
風対策②:インシュロック等の劣化を定期確認する
インシュロックは雨・紫外線・繰り返しの引っ張りで劣化します。
タペストリーや看板を固定しているインシュロックが古くなっていると、風に煽られた時の引っ張りで切れてしまいます。月1回程度は全箇所を確認して、劣化したものは交換する習慣をつけてください。
風対策③:危険物をおもしに使わない
⚠️ ガスボンベをおもしに使わない
タケ自身の経験ですが、風雨が強い日にタープが飛びそうになったため、ガスボンベをくくりつけておもしにしました。しかし想像以上に風が強く、タープが浮いてガスボンベも一緒に浮いて大事故になりかけました。お客さんが助けてくれてなんとか飛ばされずに済みましたが、ゾッとした経験です。ガスボンベ等の危険物は絶対におもしとして使用しないでください。
風対策④:無理な状況では販促物をしまう
「危ないな」と感じる風の強さになったら、販促物は迷わずしまってください。販促物がない状態で営業する損失より、事故が起きてからの影響の方がはるかに大きいです。
事前の対策より、状況判断とその場の決断が安全を守ることがほとんどです。
風対策⑤:最終判断は出店中止
出店先の判断で中止できない現場もありますが、自分の判断で中止できる現場であれば「危ない」と感じたら迷わず中止にしてください。
売上の優先順位は、お客さんの安全より常に下です。
よくある質問(FAQ)
Q. 雨の日の発電機はどこに置けばいいですか?
理想は屋根のある場所への移動です。屋根がない場合は、発電機の上に板を置いて雨を防ぎつつ、排気口だけは必ず開放してください。排気口を塞ぐと発電機が止まるか最悪の場合一酸化炭素中毒になります。
Q. オーニングとタープはどちらがおすすめですか?
オーニングの方がおすすめです。固定式で広い雨よけができ、使わない時は収納でき、風が強い時もすぐ畳めます。タープは設置に手間がかかる上、風に弱く飛ばされやすいため、強風時のリスクが高いです。
Q. 雨の日は出店しない方がいいですか?
出店するかしないかは出店先によります。パチンコ屋・スーパー・ホームセンターなど雨に強い出店先であれば売上が確保できることがあります。公園・河川敷・運動場など雨に弱い出店先は、雨の予報があれば中止の検討も選択肢に入れてください。
Q. 風で看板が飛んで怪我させた場合の責任はどうなりますか?
出店者の責任になります。販促物が飛んでお客さんが怪我をした場合、補償が必要になります。PL保険(生産物賠償責任保険)や損害賠償保険の内容を確認しておくことをおすすめします。「大丈夫だろう」という判断が一番危険です。
Q. 雨が多い時期の売上低下にどう備えますか?
梅雨・台風シーズンは売上が落ちやすいことを前提に資金計画を立てておくことが重要です。また買取案件を積極的に取りにいくこと、雨に強い固定出店先を確保しておくことが具体的な対策になります。
まとめ:雨対策・風対策は「知ってやる」ではなく「習慣にする」
キッチンカーの雨対策・風対策まとめ
- ✅雨に弱い出店先(公園・河川敷)と強い出店先(パチンコ屋・スーパー)を把握する
- ✅買取案件は雨天でも売上が保証されるので積極的に取りにいく
- ✅雨対策アイテムは「屋根付きボディ・オーニング・傘」の3択
- ✅発電機・リールコード・照明は雨に濡れない工夫が必須
- ✅靴・服装・車内の雨対策も忘れずに準備する
- ✅風対策は「くくりつける・劣化確認・危険物不使用・迷わずしまう」の4点
- ✅危ないと感じたら出店中止する判断を惜しまない
雨対策・風対策を怠ると、売上の損失だけでなくお客さんへの危害につながります。長く営業を続けるためにも、日常の設営から安全意識を高く持ち続けてください。
タケ(13年オーナー)










