- キッチンカーにおける原価(原価率)を計算する方法
- キッチンカーで失敗しないための原価率とは?
- キッチンカーの原価が低い商品と儲かる商品の違いとは?
僕は10年ほどたこ焼きの移動販売(キッチンカー)を経営しています。
月収100万以上稼いだこともあります。
この「キッチンカーにおける原価率とは?失敗しないための商品作り【これで完璧】」の記事を読めば原価、原価率を理解しキッチンカーで失敗しないための商品づくりが出来るようになります。
キッチンカーを運営する上で商品作りは最重要と言っても過言ではありません。
商品選び、商品設計を間違えると利益が残りませんし、経営を継続できなくなります。
是非この記事を読んで儲かるための商品づくりを学んでください。
ではどうぞ。
まずキッチンカーの商品の原価率について理解しよう!
まず原価、原価率、原価率の計算についておつえしていきます。
ここを理解しないとあとでおつたえすることも理解できなくなってしまうので順番に読み勧めてください。
原価とは?
原価とは仕入れ値、元値になります。要は商品にかかるお金です。
たこ焼き屋の例で上げると
- たこ
- 粉
- 天かす
- 紅生姜
- ネギ
- ソース
- マヨネーズ
- 青のり
この上記に載せた仕入れたものを1個あたりいくらかかるのか計算したものが原価になります。
原価率とは?
原価率とは売上の中に占める原価の割合のことです。
原価率が小さいほど利益率もあがり儲けが出やすくなります。
なのでいかに安く仕入れて、いかに高く売れるかが商売で大切な要素です。
ただ注意して頂きたいのは適正な価格設定かということ。
なんでもかんでも値段を上げて高く売ればいいということではないのでそのあたりは注意してください。
原価率の計算式
原価率の計算式はいたってシンプルです。
材料費(仕入れ代)÷売上×100=原価率
120÷500×100=24%
販売価格 | ||
たこ焼き | 500円 | |
材料費 | ||
生地 | 23.3円 | |
たこ | 76円 | |
天かす | 4円 | |
紅しょうが | 1.6円 | |
カットネギ | 3円 | |
ソース | 7.78円 | |
マヨネーズ | 4円 | |
青のり | 0.3円 | 原価率 |
120円 | 24% |
※使用する金額はあくまで参考数値です。
キッチンカーメニューの原価(原価率)を計算する方法
使用数量 | 販売価格 | ||
たこ焼き | 500円 | ||
材料費 | |||
生地 | 150cc | 23.3円 | |
たこ | 8粒 | 76円 | |
天かす | 5g | 4円 | |
紅しょうが | 2g | 1.6円 | |
カットネギ | 2g | 3円 | |
ソース | 20g | 7.78円 | |
マヨネーズ | 10g | 4円 | |
青のり | 0.15g | 0.3円 | 原価率 |
120円 | 24% |
※使用する金額はあくまで参考数値です。
例えば天かすが1袋1㎏(1000g)800円とします。
800円÷1000g×5g(1人前で使用するg)=4円(1人前で使用する天かすの原価)となります。
これを他の材料でも同じように計算して1人前で使用する各材料の原価をそれぞれ計算し、合計すると原価が出ます。
販売価格の決め方、計算式
販売価格=原価(仕入れ)÷原価率
上記の公式に当てはめて計算してみると以下のとおりになります。
例:480円=120円÷25%
なので20%まで原価率を抑えたいとか30%まで原価をかけて商品をこだわりたいとか
また原価率15%まで抑えたい場合は売値を上げるか仕入れ金額を下げることになります。
計算式を理解し当てはめれば販売価格も簡単に決めれますし、経営計画も立てやすいです。なので販売価格の決め方は理解して使えるようにしておきましょう。
キッチンカーの商品選びで失敗する例と気をつけるポイント
- 原価(原価率)が高すぎる
- 需要がない商品を扱う
- 提供時間がかかりすぎる
- 仕入れ供給が安定しない
原価(原価率)が高すぎる
原価が高すぎると利益が残りにくいです。
売上の中の原価の割合が大きくなるほど利益は必然的に残りません。
さらに利益を増やそうと思うと
- 仕入れ原価を下げるか
- 売値を上げるか
になりますが根本的に原価が高い商品だとなかなか下げれず利益を圧迫するので気をつけてください。
ハンバーガーとかは比較的原価率が高い代表例で有名ですが利益を上げるためにはブランディングしたり売り方を工夫して売値を上げれるようにする流れが多いです。
他の商材でも同じことが言えます。
ただ単に売値を上げるのは簡単ですが売れるかはまた別の話でいかに売値に対して価値を感じてもらえるような施策をしないといけません。
需要がない商品を扱う
家で作る〇〇美味いからきっとキッチンカーで販売したら売れるな〜。
そんなことを思っている方が一定数いますがよくわからない商品はおすすめしません。
需要がない商品は売れませんしお客さんは求めてないです。
で需要のある商品とはどんなものがあるのかはこちらの移動販売・キッチンカー、人気メニューの売れ筋ランキング10を参考にしてください。
提供時間がかかりすぎる
商品が決まったし、原価計算も利益が出そうな内容。
ただ、せっかく素敵な商品で原価価格もバッチリだけど商品を提供する時間が遅かったら話になりません。
ある程度はお客様は待って頂けますが過剰に提供時間がかかりすぎると利益も出せません。
なので提供するスピードも商品を決める上で非常に重要です。
仕入れ供給が安定しない
こだわりすぎると一つのお店でしか仕入れれなかったらそのお店が仮にお店を閉めますと言ったら自分の商品提供ができなくなります。
できないということは廃業するか商品を別のものか近しいものにしなければなりません。
もちろんこだわることは素敵なことですが1つのお店でしか仕入れれず、そのお店がなくなったら営業できない!という状態は避けましょう。
キッチンカーで原価率の低い商品と儲かる商品とは?
まず前提として「原価の低い商品」と「儲かる商品」は別物ですしイコールではありません。
原価が低くても平日に向かずイベント商品だとか時期によって売れない商品もあります。
ここでは「原価率が低い商品」と「儲かる商品」を分けておつたえしていきます。
原価率の低い商品とは?
- 綿あめ
- かき氷
- たこ焼き
- クレープ
- フライドポテト
- イカ焼き
- 焼きそば
- ベビーカステラ
- からあげ
- ポップコーン
原価率の低い商品をざっとあげました。
基本原価率20%を切る商品ばかりです。
もちろん食材にこだわったら原価率も上がるのであくまで一般的な数字として参考にしてください。
商品によってはメイン商材ではなくサブ商材的なものも含まれています。
他にも原価率が低い商材もありますがここでお伝えした原価率の低い商品は比較的売れて儲かる商品です。
ただ原価率が圧倒的に低い綿あめだけで平日出店したらなかなか売るのは難しいはず。
またイカ焼きだけとかも難しいです。
儲かる商品とは?
キッチンカーで儲かる商品は平日でも売れてイベントでも売れる商品だと言えます。
加えていうと以下の条件を満たす商材は儲かります。
- 原価率が低い
- ロスが出にくい
- 提供が早い
- サブ商材ではなくメイン商材
- 利益率が高い
- 人件費がかからない
など。
儲かる商品を定義するのであれば
儲かる商品=売上が上がり利益率が高い商品
です。
原価を下げなくても利益を増やすコツ
原価(原価率)が高い商材はどうしても利益が残りにくいです。
商材(商品)に対して考えないといけないことがあります。
利益を増やすために覚えておきたい3つの大切なこと
- 売値を上げることは慎重に。
- 食材ロスを出さない
- 原価以外の経費を見直す
です。
「売値を上げること」と「経費を抑えること」どちらが簡単にできるかというと「売値」を上げることです。
売値を上げれるのは簡単ですが売値を上げるのはけっこう慎重に考えなければなりません。
100円上げるだけでぜんぜん売上変わりますけど売れなくなる可能性もあります。
なので売値は簡単に上げれるけど難しいというのが正しい答えです。
またそれに伴った価値提供をしなければいけません。
経費も抑えればその分利益は増えるのですが経費は簡単に抑えれません。
仕入れ交渉などはある程度まとまった物量が必要だったりします。
キッチンカーの経費に関してはこちらの記事にまとめました。
【キッチンカーの経費を解説】維持費を見直してシンプルに儲けるコツ
また食材ロスを出さないのも大切です。
ロスばかり出してしまうと作っては捨ててしますので原価が上乗せで上がります。
ただ状態が悪いものを出すのも良くないのでその辺は正直キッチンカー店主の永遠の課題にです。
最後に僕がお伝えしたいこととしては他の経費を見直すということです。
その中でも割合が高い出店料です。
キッチンカー業界の出店料の相場としては10%〜20%です。
高いと20%も超えたり、固定料+20%という条件もあります。
近年キッチンカーが増えたことで出店料の相場が上がっている傾向にあります。
そこで出店料が高まっているので見直す必要があります。
3つほど改善策を上げてみました。
出店料の低いところに出店
情報発信しているところはキッチンカーの組合を運営しているところが多いですが中立な立場のぼくからおつたえできることは必ずしも組合に入ればいいというわけではありません。
仕事を紹介していただけるメリットはありつつも少なからず中間マージンは上乗せされます。
その分こちらの利益は減りますのでその辺は理解して組合に登録してください。
横のつながりからお仕事を増やしたり、直接の案件も取れるようにしていきましょう。
関連記事:移動販売の場所代(出店料)ってどれぐらいかかるの?出店場所選びを間違えると破産するその理由とは?
自主開催で出店する
2020年のコロナ禍以降一時期イベントが制限されたり軒先でも出店できなくなりました。ただキッチンカーを営業しないと生きていけない!そんな時に自主開催が増えました。
- 事務所の前
- 仕込み場の前
- 空き地
など、普段は営業しないだろう場所でみなさん一斉に営業はじめました。
その甲斐あって売上がたちなんとか食いつながくことができた業者さんは少なくありません。
もちろん、基本出店料はかからないのでその分利益率は上がります。
ただこの方法はどうやって集客するかがポイント。
インスタを使うなり、チラシを撒くなり、広告を出すなどやれることはたくさんあります。
ホームページやSNSに力を入れて直接案件を増やす
けっこう馬鹿にできないのがホームページからの集客です。
ぼくは自分のお店のホームページから集客することは年に何回かあります。
直接の案件なので基本出店料はかかりません。
逆に交通費とか派遣費として必ず頂きます。
出店料がかからずに個人で5万以上売上を上げたら一日の利益としては残ります。
けっこういい仕事ですよ。
平日とか直接案件の仕事を頂けることも少なくないのでホームページを持つことはもう当たり前の世界です。
関連記事:移動販売を開業するならブログ、SNSは必須ツール!集客方法まとめ【実例】
まとめ:キッチンカーの原価率を理解し利益を上げよう
おさらいをすると原価、原価率、原価計算は以下の通りです。
原価:仕入れ値、元値になります。要は商品にかかるお金
原価率:売上の中に占める原価の割合のことです。
原価計算の方法:材料費(仕入れ代)÷売上×100=原価率
まずこの基本的な考え方をあたまに叩き込んでください。
理解したら上記で紹介した儲けを増やすポイントを実践してみてください。