キッチンカー(移動販売)の原価率の計算方法と失敗しない商品作り|プロが解説

目次

この記事で解決できる悩み

  • キッチンカーの原価・原価率の計算方法がわからない
  • 理想の原価率がどのくらいか知りたい
  • 原価率が低く儲かりやすい商品を知りたい

たこ焼き移動販売13年目、最高月商500万円を達成したタケが解説します。キッチンカーの経営において「商品の原価率の理解」は最も重要な基礎知識のひとつです。ここを理解しないまま商品を決めると、売れているのに利益が残らないという状況になります。 (→ 関連:キッチンカーの価格設定のコツ|原価率から逆算する値付けの3ステップ

💡 この記事でわかること

原価・原価率の計算方法と実例(たこ焼き500円販売の詳細計算)、商品選びで失敗しないための4つのポイント利益を増やす3つのコツを解説します。


まず基本:原価と原価率とは?

原価とは

原価とは「商品1個を作るのにかかった材料費の合計」です。

たこ焼きの例で言えば、1人前(8個)に使う以下の材料費の合計が原価です。

  • たこ・小麦粉・天かす・紅しょうが・カットネギ・ソース・マヨネーズ・青のり

原価率とは

原価率は「売上の中に原価が占める割合(%)」です。

原価率が低いほど利益率が高く、儲けが出やすくなります。

原価率の計算式:

原価率(%)= 材料費 ÷ 販売価格 × 100


実例:たこ焼き500円販売の原価計算

たこ焼きを500円で販売する場合の原価計算の例です。

材料 使用量 1人前あたりの原価(参考値)
生地(小麦粉等) 150cc 23.3円
たこ 8粒 76円
天かす 5g 4円
紅しょうが 2g 1.6円
カットネギ 2g 3円
ソース 20g 7.78円
マヨネーズ 10g 4円
青のり 0.15g 0.3円
合計原価 約120円

原価率 = 120円 ÷ 500円 × 100 = 24%

💡 原価の計算方法(天かすを例に)

天かすが1kg(1,000g)800円で、1人前に5g使う場合:800円 ÷ 1,000g × 5g=4円が1人前の天かすの原価です。全材料でこの計算を行い合計したものが原価になります。

販売価格の決め方

原価率の目標を決めてから「いくらで売るか」を逆算することもできます。

販売価格の計算式:

販売価格 = 原価 ÷ 原価率

例:原価120円、原価率25%に設定したい場合 → 480円 = 120円 ÷ 25%

原価率を20%に抑えたい場合は売価を上げるか仕入れコストを下げる必要があります。


商品選びで失敗する4つのパターン

失敗①:原価率が高すぎる

原価率が高い商品は売れていても利益が残りにくいです。

ハンバーガーは比較的原価率が高い商材の代表例です。こうした商材で利益を出すためには、ブランディングや売り方を工夫して「高くても買いたい」と思わせる付加価値をつける必要があります。

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タケ(13年オーナー)

原価率が高い商材を選んだ場合、利益を出すために値上げが必要になる。でも簡単に値上げできるわけじゃない。原価率から考えて商品を選ぶのが経営を安定させる基本。

失敗②:需要がない商品を選ぶ

「自分が好きなもの」「家で作ったら美味しかったもの」を売ろうとする方がいますが、世の中に認知されていない商品は売れません。

需要のある定番商材を選ぶことが、集客コストを抑えて安定した売上につながります。

失敗③:提供に時間がかかりすぎる

原価計算も良く商品もしっかりしているのに、1個作るのに時間がかかりすぎる商材は利益を上げにくいです。

提供スピードが遅いとお客さんが待てずに離れ、回転数が落ちます。商品を決める際には「何分で何個提供できるか」も必ず確認してください。

失敗④:仕入れが1箇所に依存している

こだわりすぎて「あのお店でしか仕入れできない」という状態は危険です。その仕入れ先が閉店や廃業した場合、自分の営業も止まります。

仕入れ先は複数確保するか、代替が効く食材に切り替えられる設計をしておくことが重要です。


原価率が低い商品・儲かる商品とは?

「原価が低い商品」と「儲かる商品」は必ずしも同じではありません。

原価率が低い商材(一般的に20%以下)

  • 綿あめ
  • かき氷
  • たこ焼き
  • クレープ
  • フライドポテト
  • イカ焼き
  • 焼きそば
  • ベビーカステラ
  • からあげ
  • ポップコーン

食材にこだわると原価率は上がります。上記はあくまで一般的な目安です。

「儲かる商品」に必要な条件

儲かる商材の6つの条件

  • ①原価率が低い
  • ②ロスが出にくい(賞味期限・廃棄ロスが少ない)
  • ③提供スピードが速い
  • ④メイン商材として独立して売れる(サブ商材ではない)
  • ⑤平日でもイベントでも両方売れる
  • ⑥1人でも運営できる(人件費がかからない)

⚠️ 原価率が低くても売れない商材はある

綿あめは原価率が圧倒的に低いですが、平日の固定出店場所では売りにくいです。原価率が低くても「平日でもイベントでも売れる」商材でなければ、トータルの利益は出にくいです。


利益を増やす3つのコツ

コツ①:売値を上げるときは慎重に

売値を上げることは簡単にできますが、慎重にやらなければなりません。

100円上げるだけで売上が大きく変わることがあります。値上げに見合った価値提供ができているかどうか、顧客の購買行動への影響を観察しながら慎重に判断してください。

コツ②:食材ロスを出さない

ロスが多い状態は「作って捨てている」ことと同じです。食材を仕入れすぎず、出店場所・人数・天候に合わせた仕入れ量の見極めが利益に直結します。

ただし品質が落ちた食材を出すのは論外です。ロス管理と品質管理のバランスは、移動販売業者の永遠の課題です。

コツ③:出店料などの経費を見直す

原価以外の経費の中で最も影響が大きいのが出店料です。

キッチンカーの出店料の相場:10〜20%

組合経由の出店は仕事を紹介してもらえるメリットがある反面、中間マージンが上乗せされています。直接案件や出店料が低い場所を増やすことが利益率の改善につながります。

出店料を抑える3つの方法:

  1. 出店料が低い場所を選ぶ:組合経由だけでなく、横のつながりから直接案件を増やす
  1. 自主開催で出店する:事務所前・仕込み場前・空き地などで自ら集客して出店する。出店料ゼロで利益率が高くなる。コロナ禍でこの方法を実践して生き延びた業者が多い
  1. ホームページ・SNSで直接案件を取る:タケ自身もホームページから年に何回か直接の出店依頼が来ます。出店料なし・交通費や派遣費として請求できます。出店料がかかならない状態で5万円以上売上を上げると、1日の利益として十分残ります
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タケ(13年オーナー)

ホームページからの直接案件を馬鹿にできない。出店料なしで仕事が来るのは最高の状態。発信を続けることで直接問い合わせが増えてくる。これが長期的に一番利益率を上げる方法だと思っている。

よくある質問(FAQ)

Q. 原価率は何%以下が理想ですか?

業種や商材によりますが、移動販売では原価率25%以下を目安にする業者が多いです。たこ焼きであれば販売価格500円で23〜25%程度が一般的です。20%以下に抑えられれば、経費をカバーしても利益が残りやすくなります。

Q. 仕入れ量をどれくらい注文すれば良いかわかりません

出店場所・過去の売上実績・天候・季節によって変わります。最初は少量から始めて売り切ることを優先し、実績が積み上がるにつれて仕入れ量を調整していくのが安全です。ロスが出るより「売り切れ」の方がお客さんの印象も良いです。

Q. 原価率の計算をエクセルでやりたいのですが

エクセルかGoogleスプレッドシートで「材料・単価・1人前使用量・1人前コスト」を列にすると簡単に計算できます。販売価格を入力すると原価率が自動計算される形にしておくと、値段変更時もすぐに確認できます。

Q. 商品を値上げするタイミングをどう判断しますか?

「行列ができて売り切れが続く」「お客さんに価格を驚かれない」という状態が値上げのサインです。逆に「最近よく残るようになった」という場合は需要と価格のバランスを見直す必要があります。

Q. 仕入れ先を複数にするコツはありますか?

業務用スーパー・問屋・同業者のルートなど、複数の仕入れ先を持っておくことが基本です。価格比較もできますし、1箇所が欠品した際の代替手段になります。


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まとめ:原価率を理解して儲かる商品設計をする

この記事のまとめ

  • 原価率の計算式:材料費 ÷ 販売価格 × 100
  • 販売価格の計算式:原価 ÷ 原価率(目標)
  • 商品選びの失敗4パターン:原価率が高い・需要がない・提供が遅い・仕入れが1箇所
  • 儲かる商材の条件:原価率が低い・ロスが少ない・提供が速い・平日イベント両方売れる
  • 利益を増やす3つのコツ:売値を慎重に上げる・ロスを減らす・出店料などの経費を見直す

キッチンカーの経営は商品設計から始まります。原価率の計算方法を理解した上で、「原価率が低くて平日もイベントも売れる商材」を選ぶことが、安定した利益につながります。

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タケ(13年オーナー)

10年以上やってきて思うのは「儲かる商材」と「自分がやりたい商材」は違うことが多いということ。でも「好き」と「儲かる」が重なっている商材を選べた人は長続きしている。原価率を理解した上で、好きで儲かる商材を探してほしい。

この記事を書いた人

たこ焼き屋オーナー。最高月商500万円を達成した経験から、「キッチンカー月商100万稼ぐ」をコンセプトに発信中。

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