キッチンカーの経費(維持費)を解説|削減できる項目と実践コツ【実例】

目次

この記事で解決できる悩み

  • 開業後にかかる経費の種類を把握したい
  • 特に注意すべき経費がどれか知りたい
  • 経費(維持費)を抑える具体的な方法を知りたい

たこ焼き移動販売13年目、最高月商500万円を達成したタケが解説します。キッチンカーの経営で一番大切なのは売上ではなく「利益」です。どれだけ売上が上がっても経費が多すぎると手元に残るお金が少なくなります。 (→ 関連:エルフ1.5tトラックのキッチンカーで8ナンバー車検を通す方法【実例・構造条件まとめ】

この記事では実際にタケが実践している経費削減の方法を含めて、キッチンカーの経費全体を解説します。

💡 この記事でわかること

キッチンカーの開業後にかかる14種類の経費特に注意すべき5つの経費、そして実践できる経費削減の方法(実例付き)を解説します。


キッチンカーの経費(維持費)一覧

開業後にかかる経費にはどんなものがあるかを把握することが、経費管理の第一歩です。

経費の種類 内容
原価(材料費) 仕入れた食材・材料の費用。経費の中で割合が大きい
出店料(賃料) 出店場所に対して支払う費用。売上の10〜20%が相場
人件費 スタッフを雇う場合の給与。イベント時の派遣費用も含む
車両費 車検代・オイル交換・タイヤ交換などのメンテナンス費用
営業許可証取得手数料 5年ごとの更新費用
損害保険(任意保険) 毎年更新の自動車保険
PL保険 食中毒等のお客さんへの賠償保険
駐車場代 自前の駐車スペースがない場合に必要
自動車税 ナンバーの種類によって異なる
交通費 ガソリン代・高速代
水道光熱費 仕込み場の電気・水道代、プロパンガス代、発電機のガソリン代
広告宣伝費 タペストリー等の看板・装飾費用
消耗品費(梱包材費) レジ袋・たこ舟・輪ゴム・消毒・洗剤・ゴミ袋など
商品開発費 新商品の研究・試作にかかる費用

特に注意すべき5つの経費

①原価(材料費)

一般的に飲食店の原価率は30%前後が目安とされています。原価が高すぎると売れていても利益が残りません。

原価の見直し方:

  • 仕入れ先を複数比較して安い業者を選ぶ
  • まとまった量を仕入れることで単価交渉ができる

タケの実体験(仕入れ比較):

近所のスーパー2店舗を比べると以下の差がありました。

食材 スーパーA スーパーB
150円 200円
薬味ネギ 100円 150円

1個の差は数十円でも、10個・100個になれば数百円〜数千円の差になります。年間で積み上げると無視できない金額です。自分の仕入れ先が最安かどうかを定期的に確認することをおすすめします。

②出店料(賃料)

近年キッチンカーが増えたことで出店料が上がっています。売上の20%が当たり前になりつつあり、場所によっては固定費+20%という条件もあります。

⚠️ 出店料は安いほど良いわけではない

出店料が安くても売上が上がらない場所より、出店料は高くても売上が大きい場所の方が利益が残ることもあります。最重要の判断基準は「利益が残るかどうか」です。

出店料と人件費は「固定費」ではなく「変動費」です。出店する場所・頻度によって毎月変わるため、固定費として固定費とは区別して管理することが重要です。

③人件費

基本1人で運営できる移動販売ですが、大型イベントでは人手が必要になります。タケ自身もイベント時は派遣や友人にお手伝いを頼むことがあります。

人件費は出店規模に応じて変動するため、1人で対応できる規模を把握しておくことがコスト管理のポイントです。

④交通費(ガソリン代・高速代)

売上が高くても遠方への出店でガソリン代と高速代が1万円近くかかれば利益を大きく削ります。

タケの交通費対策:

  • 基本は30分圏内の現場しか行かない
  • 下道で行ける場所は高速を使わない
  • 近場での出店は疲労も少なく体のコスト(健康)も守れる
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タケ(13年オーナー)

遠いところばかり行っていたら月のガソリン代が2〜3万円以上かかることもある。近場での出店が増えてからは交通費が一気に抑えられた。帰りも早いから休息も取れる。長くやるにはこの考え方が大事。

⑤仕込み場の家賃

仕込み場所を別途借りている場合、毎月5〜10万円の家賃が固定でかかります。

売上から利益率50%として計算すると、家賃10万円のために必要な売上は20万円になります。仕込み場なしで経営できる商材・仕組みを作ることで、毎月10万円の固定費をゼロにできます。


経費削減の実践コツ(実例)

削減①:仕入れ先の見直しと量まとめ買い

複数の仕入れ先を比較して最安値を探すことが基本です。量が増えるほど価格交渉もしやすくなります。

削減②:出店場所を「利益が残るか」で選ぶ

出店料が安い場所が必ずしも最善ではありません。「売上 × 利益率 – 出店料」の計算で最終的な利益を比較してください。

削減③:交通費は近場優先で抑える

基本30分圏内での出店を意識することで、ガソリン代・高速代を抑えられます。平日の固定出店は特に近場で選ぶことをおすすめします。

削減④:保険の見直し(任意保険・ナンバー変更)

保険会社を変えることで同じ補償内容でも保険料が変わることがあります。また車のナンバーを変えることで保険料が変わる場合があります。

タケの保険に関する判断:

  • 車両保険には開業当初から加入していません(事故する確率が低いと判断・保険料が高くなるため)
  • 1ナンバーから8ナンバーに変えたことで保険料が安くなり、車検も2年に1回になった

💡 保険は周りの同業者に聞くのが早い

加入している保険会社が適正かどうかは、キッチンカー仲間に聞くのが一番手軽です。仲間がいなければ複数の保険会社に見積もりを依頼して比較してください。

PL保険について:

組合に加入している場合はPL保険の加入が義務化されています。近年食中毒への賠償金が上がる傾向にあるため、保障額は1億円程度を目安にすることをおすすめします。

削減⑤:ガス会社の切り替え

プロパンガスの単価はガス会社によって差があります。

タケの実体験:

以前は8kgボンベ1本3,000円で購入していましたが、業者を探して2,500円に変わりました。

500円 × 100本使用 = 50,000円/年の節約

使用量が多い業者ほど節約効果が大きくなります。定期的に仕入れ先を見直すことが経費削減につながります。

削減⑥:包装材のまとめ買いと業者比較

包装材(たこ舟・透明パック等)はまとめ買いで送料が節約できます。

タケはたこ舟10ケース・透明パック3ケースをまとめて発注することで送料分を浮かしています。また包装材の業者によって単価が大きく異なるため、複数の業者を比較することをおすすめします。


利益を最大化するための考え方

キッチンカー経営の最も重要な計算式は以下の通りです。

売上 – 経費 = 利益

売上を増やすことだけでなく、経費を抑えることが利益を増やす2つのアプローチです。

どちらか一方を変えるより、両方を少しずつ改善することが効果的です。


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タケ(13年オーナー)

経費の話は「何が落とせるか」と聞かれることが多いけど、大事なのは「正直に記録すること」。グレーな経費をねじ込むより、正当な経費をもれなく記録する方が安全だし、後の確定申告がラクになる。

よくある質問(FAQ)

Q. 出店料が20%というのは高いですか?

業界の相場として近年は20%が一般的になってきています。以前は10〜15%が多かったですが、キッチンカーの増加に伴い上昇傾向にあります。ただし出店料が20%でも売上が大きければ利益が残ります。判断基準は「出店料の%」ではなく「最終的に残る利益」です。

Q. 交通費の経費計算方法を教えてください

ガソリン代は「走行距離÷燃費×ガソリン単価」で計算できます。高速代は実際に支払った金額をそのまま計上します。帳簿管理では出店日ごとに記録しておくと年間でどのくらいかかっているか把握できます。

Q. 消耗品費はどのくらいかかりますか?

商材や出店規模によって大きく異なります。たこ焼きの場合、レジ袋・たこ舟・輪ゴム・消毒・洗剤・ゴミ袋などが主な消耗品です。まとめ買いと業者比較で削減できる項目のひとつです。

Q. PL保険に入らなくてもいいですか?

組合に所属している場合は義務化されています。また食中毒が万が一発生した場合の賠償リスクを考えると、入っておくべきです。近年は賠償金の額が上がっているため、保障額が低い安価な保険では実際に使えない場合があります。

Q. 車両保険は必要ですか?

必要かどうかはオーナーの判断です。タケは開業当初から車両保険には加入していません。事故の確率と保険料のコストを比較した上で、自分の判断で決めてください。


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まとめ:経費の全体像を把握して利益を守る

経費管理のポイント

  • キッチンカーの経費14種類を把握する(原価・出店料・人件費・車両費・保険・交通費など)
  • 特に注意すべき5経費:原価・出店料・人件費・交通費・仕込み場家賃
  • 実践できる削減コツ:仕入れ先比較・近場出店優先・保険見直し・ガス会社切り替え・包装材まとめ買い
  • 判断基準は常に「利益が残るかどうか」
  • 売上 – 経費 = 利益 の計算式を常に意識する

経費の種類と傾向を把握することで「どこを削れるか」の判断がしやすくなります。1つ1つの金額は小さくても、積み重ねが年間での大きな差になります。

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タケ(13年オーナー)

最初の頃は「どこを削ればいいかわからない」という状態だった。でも1年2年やってみると「この経費は削れる・この経費は削ってはいけない」という感覚がわかってくる。削ってはいけない経費は品質・安全に直結するもの。削れる経費は仕入れ先・交通費・包装材など工夫で変えられるもの。この区別ができるようになってから利益が安定してきた。

この記事を書いた人

たこ焼き屋オーナー。最高月商500万円を達成した経験から、「キッチンカー月商100万稼ぐ」をコンセプトに発信中。

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